Festival Report フェスティバル レポート 2023

涙がでるほど感動! / 張海輪・中国雑技王

 大道芸ワールドカップの常連そして、2017年ワールドカップチャンピオン張海輪が今年も新しい技と共に戻ってきてくれました!

 今回、静岡に新しく紹介する技はチャイニーズポール。舞台が始まる前にいつもとは違った大掛かりな道具が準備され、はじまる前から期待が高まります。

 ちなみに、張海輪はこの技でTVCMにも出演しており、当時CMは話題になりました。その技が、ここ静岡で見ることができます。



 いつもスリリングでハラハラさせられる張海輪ですが、チャイニーズポールの技もドキドキ。不安定なポールを支えるために取り付けられていたワイヤーを芸の途中で外してしまいます。支えを失ったポールはぐわんぐわん揺れて、観客の心もかき乱します。

 張海輪の芸が好きで、いつも観に来るというお客様からは、「張海輪の芸を見ていると、感動して自然と涙が流れてくる。今回も、力を入れて見すぎて筋肉痛です。」との感想をいただきました。

 新技チャイニーズポール以外にも、おなじみの変面、鞭を使った芸、そして張海輪の代名詞ともいうべき高く積み上げた椅子の上で行うバランス芸も健在です!



 残念ながら取材に伺った際は、ビル風が強かったためいつもの6段より少ない4段の椅子で芸をしていました。

 最後に張海輪からみなさんにメッセージをいただきました。



 「感動の技をどりょくします!張海輪」

 来年はどんな技を引っ提げて静岡に戻ってきてくれるのか。いまから楽しみです。

(Y.K.Kobayashi)

2023フェスティバルレポート / アーティスト 歴代ワールドカップチャンピオン
2023/11/05 02:44 PM

スぺースは小さくともインパクトはでかい超一流のマジック / KISSER

 KISSER氏は、いつも小さなテーブルで規模が小さなマジックショーを行う。

 にもかかわらず、彼の周りには大きな人だかりができ、そこからしばしば大きな歓声が上がる。歓声を聞いた通りすがりの人が彼のテーブルに近づき、どんどん人だかりが大きくなっていく。

 その様子を見て「なぜこんな小規模のマジックで人が集まるんだ?」と不思議に思ったスタッフA(以下、「A」)は、人だかりの中に入り込んで彼のマジックを鑑賞してみた。



 彼が使うマジック道具はトランプのみ。それだけで魔訶不思議なマジックを成功させていく様子に目を見張った。特にすごいと思ったのが「観客と一緒に行うマジック」を次々と成功させた時だ。

 マジックに参加した観客もそれを見守る観客も「今何が起こったの?」と驚き、一瞬の沈黙の後、大きな歓声が上がって大いに盛り上った。



 大変失礼ながら、鑑賞前は「小さなテーブルでトランプだけ使って行う小さなマジックはどんなものか」と思っていた。

 しかし、実際に見たKISSER氏のマジックは、スペースは小さくてもインパクトは超でかい!さすが通りすがりの人が長い間そこに居座るだけのことはある。これは超一流のマジックだ。と感じた。

 ちなみにKISSER氏は静岡のアーティスト。かねてから「休日のおまちで同じような顔を見たことがあるなあ」と思っていたがまさかの本人だった。

 同郷の気安さから声をかけ、「トランプ以外のマジックもやるんですか?」と聞いてみた。すると「ほかのマジックもやるが大道芸では演技の時間帯を決めないスタイルなのでトランプだけ」との答えが返ってきた。

 確かにこれだけ盛り上がるならトランプだけで十分だよね……と納得。明日の最終日もまたトランプだけ使ったテーブルマジックの周りに黒山の人だかりができるに違いない。

 といっても、KISSER氏はずっと同じ場所で短時間のマジックを何度も行っている。彼のマジックを観られるチャンスは多いだろう。まだ観ていない方はぜひ青葉シンボルロードに足を運んでほしい。

(広報スタッフA)

2023フェスティバルレポート / アーティスト ウォーキングストリート
2023/11/04 09:01 PM

弾ける二人組 / idio2

 シルクハットの似合うHi2さんと、素敵な笑顔のこーすけさんのふたり組のidio2はおしゃれなスーツで登場し、ユーモラスなコメディーで会場を沸かせていました。

 多くのお客様を巻き込み、ペットボトルを足から頭に乗せたり、コップを上手くまとめたりとハラハラの連続で、見ているこちらも手に汗を握る思いで見ていました。

 空のカバンなのに動かないパフォーマンスに、子供たちが「なんでだろう?」と頭をひねるリアクションがあちらこちらで見えました。また、子供たちの活躍も素晴らしく、中にはidio2よりも笑いを取るようなこともあり、何が起こるかわからない会場は笑いの渦に巻き込まれていました。

 ちなみに二人が着ていたスーツのデザインはHi2さんが考えてデザインをされたそう。そういえば、おしゃれだけでなく、動きやすく機能的でした。

 元々はソロで活動していた二人がともにコンビを組んでから数年が経ちましたが、パフォーマンスの内容については「互いがやりたかったものが合わさってできた」とのこと。うまく行くコツは「その場で互いに考え合わせていく」とのことです。

 写真撮影を待っていた中に、マイジャグリングボールを持ってきて日頃の成果を披露していたお子さんがいました。こ~すけさんが「俺よりうまいな。俺もうかうかしていられないな。」と激励の声をかけていて、ぜひこのような将来のアーティストさんがたくさん出て来てくれることを切に願います。 



(たか/photo by H.Suzuki)

2023フェスティバルレポート / アーティスト オンステージ
2023/11/04 08:12 PM

儚くも美しいチョーク画を描き続けるストリートペインター / 松本かなこ

 大道芸ワールドカップでにぎわう静岡市中心街。その一角にある青葉シンボルロードの地面にチョークで絵を描く女性が目に入った。「いったい何を描いているのかな?」と地面を見ると、そこには2人の子どもと葉っぱが描かれていた。



 細部まで丁寧に描かれた色彩豊かな美しい絵。しかし、どこか細長く間延びした印象に見えたので、そこで絵を描く女性に声をかけてその旨を伝えてみた。

 すると女性は地面に書かれた矢印を指さしながら、柔らかい口調で「ここから見るといいですよ」と一言。その言葉通り矢印の場所に立って改めて絵を見てみると……



 おお、絵が細長くない。こっちから見ると絵が長くない。ちゃんとした絵になっている。

 どうやら、彼女は観客が立った状態で地面の絵を見ることを想定し、その状態で一番きれいに見えるよう計算して描いているようだ。絵心の「え」もない私だがそれだけはわかった。そして絵を見る人の視点まで意識していることに驚かされた。

 大会中、青葉シンボルロードの地面に絵を描く女性は松本かなこさん。2006年にマドンナーラ(地面に宗教画を描く女性)としてイタリアの地面に絵を描き始めて以来、日本や世界の各地で地面に美しい絵を描き続けている。

 絵を描く場所やその時々の気候、人の様子を見ながらその日に描くものを決めるらしい。

 しかし、そのような細かいところまで計算した上で描かれた絵はチョーク画。水で流すと消えて何も残らないのが残念だ。

 でも、そんな儚い絵を長年描き続けてきた松本さんは、きっと「見る人が喜んでくれればいい。絵はまた描けるから」なんて思いながら、また美しいチョーク絵を一から描くのだろう。想像だけど。

 そんな松本さんが描く儚くも美しいチョーク画を見られるのは最終日の5日まで。ぜひお見逃しなく。



おまけ:松本さんが絵を描いているところにフェイスペインター☆ミホウさんが登場。お二人のツーショットをパチリ☆

(広報スタッフA)

2023フェスティバルレポート / アーティスト ウォーキングストリート
2023/11/04 07:37 PM

Time of "Joy" / BiG Roots

A traveling group is walking around the castle. Their name is BiG Roots.
With the great musics and motions, They will entertain all of you.
But, you can't know how their performance is like unless you visit and see that.

The main character of performance is not only the members of BiG Roots but also YOU who's watching the performance!
Members are always searching for the watchers who will take part in their performance. If their performance starts, all of members will be excited!

There are many traveling groups including BiG Roots. It'll also be fun if some of that groups got together. And THAT is the most important point for them.

Search for such groups around you. I'm sure they are waiting for you to Join.



Written by Mr Tu/ photo was taken by Shinohara

2023 Festival Report in English
2023/11/04 07:19 PM

楽しみでできた"時間" / BiG Roots

 お城の周りを歩き、旅をしているグループ BiG Roots。

 派手な音楽や振り付けと共に、彼らは音楽に合わせて踊り舞ったり、何本もの縄跳びを華麗に操り、飛び跳ねてみせたり、目も離せないパフォーマンスがたくさん。その様子は、実際に見てみないとわからないだろう。

 でもそれだけじゃない。パフォーマンスを進めるのはほかでもないお客さんのみんな。彼らはみんなを巻き込もうと、いつも"登場人物"を探している。みんなが揃ったら誰もが喜び始める。

 そして歩く旅をしているのは決して彼らだけではない。他の旅人と偶然合流して、もっと遊びが楽しくなる。それこそが彼らの、みんなの喜びなんだ。

 ぜひ君も駿府城の周りを歩いて、辺りを見渡してほしい。もしかしたら"彼ら"は、今も登場人物の君を待っているかもしれないよ。



(Written by つーさん/Photo by shinohara)

2023フェスティバルレポート / アーティスト ウォーキングストリート
2023/11/04 07:18 PM

何を感じるかはあなた次第 / ガンジスインダスドーダス

 そこに森がいる。「それ」は自然そのもの。

 ガンジスインダスドーダスがウォーキングストリートに現れると、道行く人々から様々な声が飛び交った。

 特に多く聞こえたのは「こわい!」という声。小さな子どもからは悲鳴が上がっていた。

 確かに大きくて見慣れない真っ黒な姿は恐ろしい。観客たちは怖いもの見たさで「それ」の周りに集まっているように見えた。私も、恐ろしく、神秘的で、予測のできない「それ」に惹かれてしまった。

 その存在自体はもちろんのこと、大股で歩き、長い棒状の物を宙で回す動き一つ一つに迫力がある。自然そのものである「それ」は自らの体が反応するほうへ動き、周りのお客さんは自然現象で石ころや草と同じ自然の一部だという。



 ガンジスインダスドーダスは、見る人自身を映す鏡であるという。だから、「こわい」も「かっこいい」も「かわいい」も何を感じても正解、不正解はない。人それぞれでいいのだ。



 ガンジスインダスドーダスに出会ったとき、あなたは何を感じるだろうか。

 これは、実際に見た人にしかわからないだろう。ぜひ、ウォーキングストリートでガンジスインダスドーダスと対峙していただきたい。

report:しんしん
photo:広報スタッフA

2023フェスティバルレポート / アーティスト ウォーキングストリート
2023/11/04 06:57 PM

ちいさな面白さが作る大きな輪 / ふくろこうじ

 遊びや失敗は誰でもするし、共感しやすい。そんな事が楽しければ、見ている観客も楽しくなる。

 クラウンのふくろこうじのショーは、実に不思議な感覚に陥る。

 何かに失敗したり、身近にあるもので遊んだり。そんな誰もが経験した事が彼のショーではたびたび起こるが、たったそれだけの事が笑いに変わる。



 当たり前のような事に面白さを見出し、そこにあるちいさな面白さを拾い上げ大きくしていく。クラウンというのは、そんな普段目につかないような面白さに気づき、そこを追求してしまう存在なのだろう。

 そんなクラウン、ふくろこうじの面白さをかぎつける嗅覚は抜群で、彼のショーでは本当にちっぽけな入口からバラエティ豊かに笑いの世界が広がっていく。

 彼が日常で起こりうる全ての現象に面白さを見出し、追求してきたからこそ彼の一挙一動に観客は共感し、そして笑う。

 言葉を発せずともステージに立つふくろこうじはいつでも感情をカラダに翻訳して、彼を囲む大勢の観客に語りかける。

 「これでも食らえ!」

 そんな少年のように無邪気なふくろこうじは今日も、今日もステージの上で新たな面白さを見つけて遊び続ける。



(記事/写真 つばさ)

2023フェスティバルレポート / アーティスト オンステージ
2023/11/04 06:53 PM

ブレイクダンス!筋肉!そして絆! / しょぎょーむじょーブラザーズ

 リズミカルな音楽と人々の手拍子が駿府城公園に鳴り響く。観衆を掻き分けていくと、中心には自信に満ち溢れたキラキラ笑顔のハンサムな男性2人組が。

 くるくると軽やかに舞うブレイクダンスエンターテイナー、しょぎょーむじょーブラザーズだ。

 2人が顔を見合わせ頷けば、大技が繰り広げられる合図。2人の体を支えるのは固く結ばれた手。汗滲む手から練習で築かれた強い絆が感じられる。

 地面すれすれで体をぴたっと止め、「うぉぉぉぉ!」と叫べば、観衆の目がきらきらと輝き、大歓声。組体操の次元を超越した「無重力アクロバット」は一番の見どころだ。

 メンバーのToshi-Rock、HIRONAGAが魅せる世界レベルの「スーパーブレイクダンス」はもちろん、この2人組は筋肉好きの人にもおすすめ。

 服を脱ぎ捨て、観客席にやってきます。迫りくる筋!肉!日々のトレーニングで鍛えられたこの体は努力のたまものだ。

 「盛り上がる準備はできているか!!」と問いかければ、観衆から大きな拍手が。

 パフォーマンス後には、観ていた子供達から「私はこっちのお兄ちゃんが好き♥」との声も。この2人組、ちゃんと静岡の人々の心を盗んでいきました。

 しょぎょーむじょーブラザーズのパフォーマンスは何組のアーティストを観ているかのように、1秒たりとも飽きさせない。最終日は港町、清水にこのアツい2人がやってくる。

 2人が繰り広げる、まさに諸行無常なパフォーマンスをとくとご覧あれ!



(なな)

2023フェスティバルレポート / アーティスト オンステージ
2023/11/04 06:45 PM

高所から届ける圧巻のパフォーマンス! / アスタリスクノヴァ

 どんどん高所へ上り、より難易度の高いパフォーマンスを披露していく様子に観客皆が釘付けになってしまう。全員が一つになって楽しみ、緊張し、喜ぶ。

  「その場その場の自分たちの楽しい気持ちがお客さんに伝わったらうれしい」

 危険なパフォーマンスを真剣な表情でこなしていく様子も、そんな中で伝わる楽しそうな様子も、その名の通りキラキラと輝く笑顔もすべてが彼らの魅力だった。



 ダイナミックなアクロバットで観客を魅了していくアスタリスクノヴァ。強靭な肉体と並外れたバランス感覚を持つTakuyaに、体操競技で活躍し続け高い身体能力を持つSaika。2人の長所と経験をフルに生かしたパフォーマンスは場を圧倒する。

 ダイナミックかつ足先まで意識された技の繊細さはこだわりの一つ。演じる中で成長していく彼らのパフォーマンスは一瞬たりとも見逃せない。



 地面から離れた高所で華麗なパフォーマンスを繰り広げる。その光景は、ハラハラ、ドキドキ、ワクワクでスリル満点の大迫力! アスタリスクノヴァの成長し続けるパフォーマンスをとくとご覧あれ。

(記事/はぎ 写真/つばさ)

2023フェスティバルレポート / アーティスト オンステージ
2023/11/04 06:40 PM
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