Festival Report フェスティバル レポート 2014

言葉はいらない/サクノキ

クラウンの頭から帽子が転がる。
拾おうとして、また転がる。
転がった帽子はひとりの子どもの足元へ。
子どもはクラウンに手を引かれ、観客の前へ連れて行かれる。

言葉を使わず観客を巻き込んでいくサクノキ。
彼のパフォーマンスに関わった子どもたちはいつの間にか役者になっている。
突然人前に立たされて戸惑う子ども。
自信満々に愛嬌を振りまく子ども。
アベコベなことをしてしまう子ども。
彼のパフォーマンス中には想定外な出来事が起こる。
でも、それさえもパフォーマンスの一部として取り入れ、2度とは起こらない瞬間となる。

大きなキューブを使ったパフォーマンスも、サクノキの動きや音楽に合わせてくるくると回転し、見ていて心地がいい。
会場はあたたかな空気に包まれていた。

(るぽん)

2014フェスティバルレポート / 2014アーティスト オフ部門
2014/11/03 03:38 PM
<<次の記事 前の記事>>