大会情報

結果発表

心に響く演技に脱帽

ワールドカップ チャンピオン

ニーニョ コストリニ Nino Costrini
(アルゼンチン・男1名 コメディ)

ニーニョ コストリニ

 何度見ても、展開がわかっていても、見るたびに面白く、お腹を抱えて笑える演技は 滅多にない。彼の演技は一流だ。その計算されたストーリー、不思議なヴォイスに、観客は 知らぬ間に彼の世界に引き込まれていく。舞台にあげる観客の選び方の絶妙さ、アドリブの 上手さは、長年の経験が成せる業である。コメディの側面だけがクローズアップされがちだが。 ジャグリングのテクニックも相当なものであり、様々な技術の裏づけがあるからこそ、あの面白さが 出てくるのだろう。年齢、性別を問わず会場は、笑い一色に包まれていた。 舞台を降りても、彼はサービス精神旺盛なクラウンだ。


ワールドカップ シルバー賞

エンダックス マラックス N'dux Malax
(ガーナ・男3名 アフリカンサーカス)

エンダックス マラックス

 「たまげた。」が、最初の印象だ。今までにない衝撃が体中を走っていった。 観客は、知らず知らずのうちに手拍子を打っていた。演技時間中ずっと手拍子が鳴り止まない。 一種のトランス状態に近いものがある。BGMに使われている音楽のせいなのか、 彼らのスピーディで、独特の動きのせいなのか、不思議な時間が一気に疾走していく。 とにかく体が柔らかく、力強い。今までに見た一流のアクロバットとは、まったく別物である。 とにかく陽気でエネルギッシュな彼らは、私たちに改めて、「人間ってすごい」ことを 教えてくれた。


ワールドカップ ブロンズ賞

ロカシュコフ トゥループ Rokashkov Trupe
(ロシア、ベラルーシ・男3名 女1名 ホリゾンタルバーバー)

ロカシュコフ トゥループ

 世界が広いことを改めて知らされた。 ハイヒールを履き鉄棒の上を歩き、大車輪をする女性をはじめて見た。 鉄棒という、ある意味身近な道具を使いあそこまで美しい 時空間を作ってしまう彼らの創造力には脱帽だ。テクニックだけでなく、ストーリー性のある展開、 コスチュームにもこだわった演出は、まるでスリリングな一幕の野外劇を見ているようだった。 これは、私たちが目指してきたストリートシアターのひとつの姿である。


 実に多彩かつ実力者が揃った16回目の大会であった。それぞれの分野でのテクニック、構成は間違いなく一流であり、世界のトップレベルである。その中で行われた審査は、拮抗し、最後はどれだけ観客を魅了したかで順位がついたようだ。それは、単に笑いということではない。興奮、驚嘆、笑いなど、様々なimpressionが順位を左右させたのである。
ニーニョのパフォーマンスは、まさにそれらを全てが包括されたものであり、芸のジャンルが違えど、エンダックスのパフォーマンスにも近いものがあった。ロカシュコフは、笑いを全く排除した世界で、私達を瞬時に別世界に引き込んだ。文句のない三賞である。通常のパフォーマンスの環境と違い、戸惑ったパフォーマーもいただろう。
今後は、我々運営側も、新たな視点で様々なことを改善していかなくてはならない。より観客にとっても、パフォーマーにとっても魅力的なフェスティバルにしていくために。そんなことを教えられた大会でもあった。

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